詩・過去作品3 限りなど
限りというものはあるようでない。
ないようである、そんなものだ。
だけど、諦めた時点で限りが見える。
そこに自分で終わりを決めるからだ。
だが、あなたの住む世界の美しさには
本当は限りなどない。
目に見えるものに心癒され、
声なき風景に耳を澄ませて、
身体の奥底から
揺さぶられるような感動に
支配されることは
そこいらじゅうに存在する。
何もない毎日を送っている人に、
自分を見失って過ごす悲しい人に。
限りあるを限りないにするのも、
限りないを限りあるにすることも、
自分次第なんだと
感じてほしいと思う。
そこいらじゅうにあるよ。
美しものも楽しいことも。
あなたの住む世界も、
わたしの住む世界もまんざらでもないんだから。
2018/1/20